2012年5月28日月曜日

平成24年5月23日 泉田知事定例記者会見要旨 (震災がれきの受け入れについて)


(震災がれきの受け入れについて)

5市の方で(震災がれきの)受け入れ先が決まったと思いますが、あらためて受け止めを教えてください。
A 知 事
知事コメントで発表したとおりです。

5市の受け入れ先が決定した話は、県には伝わっていたのですか。
A 知 事
知りませんでした。

候補地や受け入れが決まったことについてどう考えていますか。
A 知 事
決まったのでしょうか。(放射性物質の)測定方法や、焼却灰、飛灰をどう処理するのか、水溶性の放射性物質の漏洩防止等、最低限、原子力発電所内で(実施している)放射性物質を飛散させないための取組は必要なのではないかと私は思っています。決まったのでしょうか。知りません。
Q 
「決まったかどうか」ということですが、知事は現在、何が足りないと考えていますか。
A 知 事
まず、連絡をもらっていません。

国と(5市が、)交渉して決めた方針で準備を進めていくということを発表したわけですが、今「決まっていない」と知事が言っているのは何が足りないと・・・。
A 知 事
「決まっていない」と言ってるのではなく、「決まったのかどうか知らない」と申し上げたのです。
Q 
放射能対策で、だいぶ三条市が具体的な項目を挙げて、受け入れに向けてこれから準備を進めていくと発表しましたが、三条市の対策について知事はどう考えていますか。
A 知 事
基本的には、せめて原子力発電所内で行っている核防護対策と同等にすべきではないかと思うのです。県からは原子力発電所内での処理の仕方は示しているのですが、現場からは「回答がない」と聞いています。三条市がどうするのかという報告をまだ受けていませんので、今ここで判断するのはなかなか難しいです。
Q 
昨日5市が発表したことは、県に直接連絡がないということです。今まで技術的な支援は県を介してやるということで相談していたかと思います。昨日の発表内容を見ると、環境省に対して技術支援を求めていくというようなくだりも挙がっていたので、ある意味、県が(支援)する余地がどれくらいあるのかと疑問に感じたのですが、その点は発表内容を確認したと思いますが、どのように感じましたか。
A 知 事
確か環境省には放射能の専門家はいないと思います。(放射能に関する案件は)対象外だったので元々いないのです。どうやって支援するのだろうと素朴な疑問は持ちました。

昨日の知事コメントでは、「岩手県大槌町の震災廃棄物を受け入れている静岡県島田市で焼却後に周辺の濃度が高くなった報告がある」とされていますが、島田市に確認したところ、まだ大槌町のがれきは試験焼却さえ始まっておらず、岩手県山田町のがれきを燃やした後にこういう報告があるという市民団体の報告が挙がっているとの回答でした。昨日のようなコメントだと、あたかも大槌町のがれきから(放射性物質が)出たように感じてしまうのですが、なぜこのようなコメントに至ったのかを伺います。
A 知 事
その部分は事務当局が作成しているので承知しておりません。

ただ、知事としてのコメントとして出されていますよね。
A 知 事
今そういう話を聞きましたので、確認を指示したいと思います。

大槌町からは今回、「復興に向けて(新潟でがれきを)受け入れることになってありがたい」というような話も出ていますが、その辺りについては知事はどう考えていますか。
A 知 事
がれき(の受け入れ)について反対しているわけではないのです。何度も言っていますが、放射性物質に対する対応をせめて原子力発電所内で行っていることくらいは行ったらどうかということを言っているわけで、がれきの受け入れに反対しているわけではありません。
Q 
三条市を含む5市の方から、今回、大槌町のがれきについて、「放射性物質は検出されていない」「下限値だった」という昨年12月の検査結果が出ています。大槌町は(福島第一)原発からも遠いわけですが、その辺りはどのように考えていますか。
A 知 事
前から言っているとおり、宮城県や岩手県の稲わらに放射性物質が付着し、牛肉汚染を引き起こして問題になっているのです。稲わらには付着するけれど、がれきには付着しないということがあるのでしょうか。加えて、(問題となるのは放射性物質の)総量ですから、検出限界値をどのように設定しているかという話はあるのですが、濃縮が起きると総量はやはり高まってくるのです。
IAEAの基本原則は、1カ所で知識を持った人が管理して人間社会と放射能を隔絶するとしています。(放射性物質を)拡散してもいいということになれば、濃度を基準値以下に下げるために燃料棒を砕いて太平洋に撒いたとしても、(濃度は)薄くなるわけです。そういうことをせずに、文明社会として放射能管理をしっかりやることが必要なのではないでしょうか。それがないと日本全体の信頼性が下がるのです。例えば外務省が「日本の食品は安全です」と言って、世界に向けて在外公館から発信した後に「牛肉から汚染が出ました」と言ったり、「大丈夫」と言ってから検疫で引っかかって送り返されるということを続けて日本という国が信頼されるのかというところをしっかり考えていく必要があると私は思います。

大槌町のがれきの話ですが、「事実確認を指示する」と言いましたが、静岡県島田市が実際大槌町のがれきをまだ処分していなかったという話になった場合には、訂正コメントを出すのでしょうか。
A 知 事
事実関係を確認した上で、対応が必要な場合は当然対応を取るということになると思います。

がれき(の受け入れ)について反対しているわけではないということですが、例えば、頻度を多くして調査し、もう(放射性物質が)全然出ないことがある程度分かったり、何らかの環境が整えば受け入れもあり得るということなのでしょうか。
A 知 事
ですから、がれき(の受け入れ)は反対していないのです。ただし、昨日も三条市の住民の方から「六価クロムも調べてほしい」等、いろいろと言われています。通常のがれきと違って津波被害によるがれきなので、化学物質が含まれているという懸念も住民の方はお持ちですから、そういったところは調べる必要があると思っています。いずれにしてもそういう対策を取った上で、協力できるものは協力していくということだと思います。
問題は、本来、国が震災前と震災後、すなわち原子力発電所内で行っていたことと原子力発電所の敷地外で行っていることを比べて、外の方を緩くしてしまっているということです。それも専門家がいない市町村に丸投げしているという状況があるのです。そうすると「漏洩したらどうするのか」、「濃縮したらどうするのか」と(いう心配が出てくるのです)。生態濃縮(生物が外界から取り込んだ物質を、環境中におけるよりも高い濃度に生体内に蓄積する現象)についてもチェルノブイリでいろいろと報告があります。海産物についても聞かれていると思いますが、最初は土壌に溜まっていた放射能を虫が食べ、それを小さな魚が食べ、それをさらに大型魚が食べ、ということでピークが後でやってくるということです。濃縮の過程という状況も専門家からは指摘されているということです。放射能に対してどのように人知を発揮するかというところですから、しっかり対処した方がいいと思います。

5市が昨日発表したことについて連絡がないということですが、これから5市に対してどういうことなのかということの説明を求めたり、あるいはこれまで続けてきた協議のやり方が変わるのかどうか等、5市とのやりとりについてどう考えているのでしょうか。
A 知 事
どうだったという結果論は聞いた状況だと思っています。今後については協議を打ち切るとは聞いていません。

こういう形で大槌町という名前が出てきて具体的になって、(がれき受け入れに向けた話が)さらに進んだようにも見えます。5市はどんどん進める方向ですが、県の役割や、話し合いをどのように進めていきたいかを伺います。
A 知 事
何度も言うように、福島第一原子力発電所の事故が起きる前までは、日本という国家は放射能の厳格管理に力と知恵、それから人手も割いてきたわけです。原発事故があったからといって、それまでやってきたことを「全部なし」ということで対応を緩めていいのでしょうか。「今までやってきたことは間違いだったのですか」ということになりませんかということです。例えば、放射性管理区域もそうです。概ね0.5マイクロシーベルトを超えると放射線管理区域になるのです。何のために放射線管理区域を設定していたのでしょうか。妊婦さんのレントゲン抑制は何のためにやっていたのでしょうか。何のために18歳未満は放射線管理区域で就労禁止にしていたのでしょうか。「これらの基準は間違っていたので直します」というのであればまだ分かります。基準はそのまま維持して、それよりも放射線量の高い地域で生活している子どもたちがいる状況です。そのような状況で「なるほど」と納得できるのかということなのだと思うのです。では、今までやっていたことは一体何だったのでしょうかと。そういったところを実は地方に負担をかけるということなのですが、基準を定めるときには知事会にも協議がありませんでした。パブリックコメントで意見を出すことしかできていません。環境省は確か議事録も非公開なのです。概要しか公表していなくて、どのように決めたかの根拠が非公開になっているということです。「住民の直接の安全に関わるような話についてはしっかりと議論すべきなのではないか」と国に求めていくことはやらざるを得ませんし、5市は「協議を打ち切る」とは言っていません。住民の安全を守りたいという気持ちは変わらないのではないでしょうか。

引き続き5市と・・・。
A 知 事
(5市から)断られない限りは協議します。「せめて原子力発電所内で行っている低レベル放射性物質の封じ込め対策をやりましょう」と働きかけるということです。

やり方について引き続き働きかけるということですか。
A 知 事 
もちろんです。

震災がれきの関係で、昨日、三条市の住民の方と会ったわけですが、知事として初めて三条(市民)の方と会って現地の状況等を聞いたと思います。その受け止めと、今後も他の地域も含め、がれきのことや、それ以外でも「知事にぜひ直に会って話がしたい」というような要望があれば受けるのかどうかを教えてください。
A 知 事
皆さんは様々な思いをお持ちです。説明の仕方についての話も聞きました。何が事実なのかという部分で若干争いがあるようですが、それぞれ思いをお持ちだということは受け止めさせていただきました。今後については、そのときの状況やスケジュール調整もあるわけで、今回もスケジュール調整が大変だったので、その中で決まっていくことなのではないかと思います。
Q 
5市が(震災がれきを)受け入れた場合には、一般廃棄物と同じように処理するわけですが、先ほど知事は、「放射性廃棄物として原発内の処理基準のような処理が必要だ」と言いました。例えば5市に対してそのことを伝える場合、どのような対策を取ればそれに合致すると考えていますか。
A 知 事
伝えています。原発の中ではこう処理をしているという話は伝えています。それに対して返事がないと聞いています。
Q 
以前、「放射能対策に関してあらためて国へ要望に行く」と言っていたと思いますが、日程等はまだ決まっていないのでしょうか。
A 知 事
とりあえず(環境省に対して再)質問を出している状況ですので、まずはこちらを対応したいと思います。
Q 
昨日の三条市の自治会長等との面談の中で、県側から直接請求に関しての説明が行われたと伺いました。昨日、知事に伺った際には「リコール等という話はしていない」とはっきり言っていましたが、県側の説明で意図したのは、どういったことを含んでの直接請求ということ・・・。
A 知 事
普通(、一般の方は)「陳情」と「請願」の違いは分かりませんから、「陳情や請願はこういったものですよ」という説明を意図しています。
Q 
陳情、請願というのも直接請求に・・・。
A 知 事
当たり前です。直接請求とはそういうことです。
Q 
私の理解では、条例を制定したり、リコール等・・・。
A 知 事
そのように受け止められたのであれば、すごく深刻に考えられているということだと思います。
Q 
自治会側が・・・。
A 知 事
そうです。
Q 
県側からの説明はあくまでも法律の説明をして・・・。
A 知 事
(県)側(の説明の話)は私に聞かれても分からないので事務当局に聞いてください。私から申し上げたのは、直接請求、請願、陳情といったことができる余地があるので、「お願いする仕組があります」ということです。(先ほど言われた)条例の制定等もやり方としてはあると思います。今、原発再稼動に関して、新潟県内でも(住民投票)条例制定(を定める直接)請求(に向けて署名活動)をやろうという話が出ています。手続きや要件等がいろいろあるので、それを説明するという趣旨で申し上げました。
Q 
住民側が質問した意図は、むしろ知事と三条市長とで話し合ってほしいというような真意が含まれていたと思いますが・・・。
A 知 事
そのようなことは言っていませんでした。
Q 
ここまで問題が来た中で、5市の市長と知事との間で「こういった話し合いで解決していきたい」というような・・・。
A 知 事
ですから言っていません。何度も言っていますが、例えば三条市長は、「放射能はずさんな管理でいい」とは言っていないのです。私は「がれきの受け入れに反対」と言っていないのです。首長レベルの話は終わっているのです。そういうことです。
Q 
例えば、大槌町のがれきが調べてND(不検出)だったとしても、焼却後の対処等において、原発内と同様のレベルでの放射能対策が欠かせないというように知事は考えているということですか。
A 知 事
超えたときにどうするのかと。そもそも混ぜていいのかどうかという議論もあります。技術的な話なので、私に聞く話ではないのです。概念を簡単に言えば、原発内がクリーンで外の方が放射性物質をより緩く管理する、それも専門家がいない状況をどう思うかということなのです。人類の英知は、原発内で放射性物質をどう管理するかという中で一定のコンセンサスがあったわけです。それと違うことをやろうとするから基準を緩めたり、専門家がいない中でやろうとするので不安が大きくなるわけで、そこの部分はしっかりと対応する必要があるのではないかという趣旨です。
Q 
知事は、早い段階では100ベクレル以下であればクリアランスレベルで、一般廃棄物という認識で発言していたと思います。5市は、「焼却灰にしても100ベクレル以下」と言っています。相当厳しい基準になると思いますが、基準で言えば知事も合意できる数値なのでしょうか。
A 知 事
濃度だけでは決まらないのです。総量の問題もあるし、水に溶け出して濃縮したらどうするのか、生態濃縮等も含めて技術的な話ですので、それは知事に聞いても仕方がありません。
Q 
「首長レベルでの話は終わっている」ということですが、この問題はどのようにしたら解決するのでしょうか。
A 知 事
基本的には放射性物質の取扱いについて、原発事故前のような慎重さを持って対応すれば解決すると私は思います。前から言っているとおり、国の基準がおかしいのです。この問題の原因の最大のポイントが何かと言うと、地方とも協議しないで地方に責任を押しつけながら、基準を国が一方的に決めたというところに起因しているのです。
Q 
そうすると、県が国に対して質問を投げかけている中で、一方で国と5市とが話し合いをしていますが、手順が少し違うのではないかということでしょうか。
A 知 事
国から言われて県は仲介してそのままやっているわけです。よく分かりません。国は何のために県に文書を送ってきたのでしょうか。よく分かりません。
Q 
5市と県が、話し合いの何らかの・・・。
A 知 事
ですから(話し合いは)やっています。
Q 
県民側からすると、どこまでどう進んでいるのかが分からないので、具体的に話し合いがある程度まとまった段階で・・・。
A 知 事
事務協議の「見える化」をどうするかということなのかもしれないです。県は当事者の一方ですので、私が全てどうこうするというわけにもいかないです。悩ましいです。

2012年5月25日金曜日

映画「HIBAKUSYA」の記者会見 増山麗奈さんのスピーチ



世界中の子供達には核エネルギーはいらない。必要なのは、ただ、綺麗な水、綺麗な空気、良い教育、良い環境。だから私はこの運動をしている。私は2人の娘を持っていて、その子達は特別な天使です。娘を守りたい。でも状況は非常に悪い。3.11以降東京を出ました。東京も危険だからです。今は神戸市に住んでいます。いまや、汚染瓦礫が関西にも来ています。政府は、放射性食品を食べなさい、放射能の水を飲みなさい、といって、私たちを助けてくれません。娘を守ってくれません。今でも、子供達を殺そうとしています。私はそのことに心配と恐れを抱いています。だから、子供達を守りたい。日本だけでなくハワイ、アメリカ本土にも放射能は達しています。すべての海が福島から汚されました。日本や世界の子供達が健康に異常をきたしています。だから、私は、世界中で核ゼロを目指します。そういう状況を作りたい。
多くの議論が必要です。なぜなら、この問題は一国の問題ではなく、日本人、ドイツ人、アメリカ人だけの問題でもありません。どうやって、核エネルギーから脱するかを議論しなければなりません。これからそれをどうやっていうくか。ですから、私の好きなこの映画で、戦っていきます。今年、我々は映画とともにドイツ、アメリカにも行きます。ムーブメントを起こします。私たちは、日本の洗脳された被爆者としてではなく、真実をしりました。皆さんも、この映画を見ることで真実がわかるでしょう。そして、一緒に世界を変えましょう。まったくばかげています。お金がなんでしょう。綺麗な水と空気、まともな食べ物、良い教育、それで十分です。でも、人間は愚かです。だから、私はこんな世界を変えてやりたい。

大急ぎで書きました、間違いはご容赦のほど

2012年5月1日火曜日

米国から贈られたハナミズキの伝説

Dogwood(ハナミズキ)の伝説
ハナミズキは自然を愛する人たちにとって、森林のなかで一番美しい木と言われる。(ちなみに私個人はあまり好きになれない花であるが)以下はこの木にまつわる古い伝説である。
キリストが磔刑に処せられたころ、ハナミズキは樫や他森の木と同じような大きな木であった。ハナミズキはとても堅く強かったので、磔刑の十字架用材木として選ばれたのだった。
このような残酷な目的に使われたのでハナミズキはとても苦悩した。木に釘付けにされイエスはそれに気がつき、嘆き苦しむハナミズキを優しく憐みながらこう言った。
「私の受難に対する汝の悔恨と哀れみにより、二度とハナミズキの木は十字架に使われるほど大きくは成長しないだろう・・・・」
それからというもの、木は曲がり、ねじれ、花は二枚の長い花弁と短い花弁が十字架の形となり、花弁の外縁は釘の錆の茶色と血の赤に染まった。花の中心はまるで棘の冠だ。これを見た人はいつまでも覚えているだろう・・・。

なお、明治時代に東京市長の尾崎幸雄が同じくアメリカに桜を贈った際にも、米国からハナミズキが送られた経緯がある。ハナミズキは米国を代表する花と言われている。


孫崎 享 ‏ @magosaki_ukeru  
日米:米国がdogwood(山ぼうし類)3千本を昔の桜のお返しに日本に提供で「キリストが磔関連でこの木が大きくならないようにと述べた」という点についてメール「Dogwoodの意味は、キリスト教徒なら皆知っていることです」。つまり日本を馬鹿にした贈り物であることは教徒なら分かる。