2012年8月11日土曜日

「女川がれきの受け入れについて」八王子市からの回答


平成24年7月23
     様


八王子市長 石森 孝志



日頃より市政にご協力をいただきありがとうございます。
いただきました「女川がれきの受け入れ焼却について」について、下記のとおり回答します。


昨年の東日本大震災の発生以来、被災地では1年が経った今も災害廃棄物の処理が進まず復興の大きな障害となっています。
地元宮城県女川町からは、一日も早い復興をするために可燃性の災害廃棄物の広域処理を要請されています。
また、東京都市長会では、この依頼に基づき広域処理を実施するもので、平成237月には、多摩地域の総意として被災地の災害廃棄物の受入れを決定し、同年11月に東京都市長会、宮城県女川町、東京都及び宮城県の4者間で基本合意を締結しており、本市を含め東京都では、被災地の支援をしていきます。

さて、東京電力福島第一原発事故由来の放射性物質汚染による諸問題では、京都の五山送り火や静岡県島田市等いろいろな報道がされています。
五山送り火など焼却設備なく薪を燃やすことは、セシウムなどの放射性物質を捕集できず、拡散の恐れはあるやもしれませんが、国が示しているガイドラインでは、排ガス処理装置としてバグフィルター及び排ガス吸着能力を有している施設では焼却可能としており、十分な排ガス設備のある施設では安全な焼却ができると考えています。
また、焼却試験の結果からは、女川町の災害廃棄物は多摩地区の家庭から排出されるごみと同レベルであること、こちらに搬出される災害廃棄物自身の放射能濃度測定の結果からも、平成244月に改正された厚生労働省が示す食品中の放射性物質の基準100Bq/kgよりも低い値のものが搬入されており、安全であると認識しています。
なお、焼却においては、850℃以上の高温の炎の中で揮発したり、小さな液粒となって排ガスと一緒に流れていくものと、燃え残りの灰に残るものに分かれますが、放射性セシウムは、沸点1,300℃、融点646℃であり、排ガス中の揮発した放射性セシウムは、煙道で冷やされて、気体状あるいは液状のセシウムは主に固体状態になりばいじんに凝集、吸着します。ばいじんに吸着した放射性セシウムは、バグフィルターでほぼ完全に除去、捕集されますので、大気中に拡散することはないと考えています。
また、焼却灰は、二ツ塚最終処分場のエコセメント化施設でエコセメントの原料となります。こちらの施設においても、放射能濃度測定を実施しており、エコセメント製品の測定結果は、すべて不検出となっています。
本市は、風評に惑わされることなく、十分な安全策を講じながら処理を進めることで、被災地の復興を支援していきたいと考えていますので、皆様のご理解ご協力をよろしくお願いします。



《問合せ先》
八王子市 環境部 ごみ減量対策課
八王子市元本郷町三丁目24-1
担当   岡田・小山
電話   042-620-7256
FAX 042-626-4506
E-mail  b111200@city.hachioji.tokyo.jp


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