2012年2月29日水曜日

内部被爆

分子レベル、遺伝子レベルで起こる内部被爆障害は、どの細胞に何個のセシウム原子が取り付いたかで発症確率が決まる。体全体の平均的な線量で議論することはできない。年間何mSvだから安全などと言う考え方そのものが間違っている。


国が内部被爆の存在を認めず、外部被爆だけで安全だと言い続ける限り、永久に責任を問うことができない。まず「内部被爆」の存在を国に認めさせることが喫緊の課題です。ACSIR(市民と科学者の内部被曝問題研究会)を支えよう。http://www.acsir.org/acsir.php 


今、政府がとっている福島原発事故処理についての驚天動地な対応は、「内部被爆はない」という大前提を覆すことができないかぎり、法的にも倫理的にも変えることはできない。まず、「内部被爆は存在する」という原点を認めさせることが先決。


年間20mSvまで被爆は問題ない、汚染地域に住め、汚染瓦礫を全国に拡散する、食品がゆるい基準値で流通、種々な汚染物資も流通、ストロンチウムを測定しない等々は、国が基本的に内部被爆は存在しないとしているためです。内部被爆の存在を国に認めさせることこそ喫緊の課題です。


精度の低いWBCで検査されて、基準値以下だから大丈夫とか一生基準値を超える心配ありませんなどと言われて、安心して危険な環境に暮らし続ける人が沢山います。WBCの検査では、内部被爆の危険性は判定できません。検査で大丈夫と言われても、何年後かに内部被爆の影響が出た場合、賠償を求めることができるよう、髪、爪を保存したり、尿検査を受けたり、日々ね健康記録を残すことが重要です。


ICRP(つまり日本政府)がリスクとして評価するものは、致死がん、遺伝性障害、IQ低下のみで、非致死がん、良性腫瘍、幼児死亡、出生率低下、低体重出産、一般的健康障害と非特定の寿命短縮は評価対象にならない。一方、ECRRではすべてを対象としている。


医療用X線は皮膚位置で測られるが、γ線は全身について骨髄線量として測定される。医療用胸部X線の皮膚線量が0.5 mSvでも、骨髄線量は0.03 mSvである。γ線は皮膚でも骨髄でも同じ線量である。白血病を対象にすると、γ線は医療用胸部X線よりも高いリスクを持つ。<ECRR


1955~65年の期間における北半球での核実験降下物による累積内部被曝線量は、約0・5~3mSv。この結果70年代以降の北半球で、乳ガン、前立腺ガン、小児ガンが大幅増加。被曝ピークから15~20年遅れて、ガンなどが発症している。現在、日本で病死第一位のガンも戦後の核実験の結果だ。


チェルノブイリの影響評価 首相官邸HP*死者43人、小児甲状腺癌6000人、対象集団60万人 WHO報告*死者は9千人、対象集団740万人 国際ガン研究機関*1万6千人、対象集団ヨーロッパ全域5.7億人


高橋恵子氏インタビュー(IWJ)

米国は原爆投下後、直ちに残留放射線を否定した。国際法に違反するとされる可能性があったから。一方で、広島長崎で起こった放射線被害は、今後得られないユニークなデータであると位置付けで、ABCCを作った。放射線の影響に関する米国にとって貴重な研究である。1947.3にABCCが発足。その後放射線影響研究所に改編後も物差しは変わっていない。放射線影響の核実験データをもとに作られた。核攻撃をしたり、受けたりした時に利用するための方式である。これでは、内部被爆を測れない。米国が内部被爆を否定してるから。これをもとに、被爆者の多くを切り捨ててきた。福島についても、同じように切り捨てようとしている。私の子供にも明治ステップを飲ませてきた。内部被爆の影響が否定せれているというなかで、大変怖いことだ。


放射性物質の埃による被爆によって、乳がん患者が増えた。しかし、内部被爆があるということを明らかにすると、これまで隠してきたことがばれてしまう。ICRPの基準に照らして、内部被ばくを関係づけることはできない。だから内部被ばくはないのだというのが、各国の言い方である。 矢ケ崎先生


なぜ内部被爆が隠されたか。アメリカ自体が広島長崎の破壊力の大きさにびっくりするとともに、原爆に自信を深めたが、内部被爆でばたばたと大勢の人が死ぬのを見て犠牲者隠しを始めた。枕崎台風の後、かろうじて残った土中の放射能を測ってこれしか無いと示した。矢ケ崎先生



0 件のコメント:

コメントを投稿