2018年9月19日水曜日

八王子中心市街の洪水ハザードマップには南浅川の氾濫が考慮されていない!

八王子で危険なのは南浅川洪水 八王子市街地へん氾濫は、洪水ハザードマップでは表示されていないが、南浅川が氾濫すれば、地形的には途中で留まらず、市内が水没するはず!16世紀末に氾濫した記録が残されている。

(1)の東京都による浅川圏域の浸水予想は、国直轄による浅川本線の氾濫区域を除いた検討結果であるため、支川南浅川の氾濫水がJR西八王子東踏切から西北に伸びる道路で止まっているように見える。これは氾濫がそこで止まっているのではなく、解析対象外としてしまったため、八王子中心市街地の氾濫水が表示されていないためである。(2)の国による浸水想定は、浅川本川の氾濫のみを対象としているため、支川からの氾濫はまったく考慮されていない。八王子市では、これらを単純に重ね合わせた(3)を洪水ハザードマップとして公表しているが、八王子市街地に到達するであろう南浅川からの氾濫が、まったく想定されていないハザードマップを公表しているため、万が一の洪水災害に備えるべき防災情報としては、大変危険な事態となっている。しかも、八王子市がそのことをまるで認識していないという状況にあるのです。



(1)東京都による浅川の浸水予想区域図

(2)国による浅川の浸水予想区域図

(3)八王子市中心市街地の洪水ハザードマップ

(4)実際の洪水氾濫は→のように広がると想定される。





南浅川の浸水予想区域について(問い合わせ) 東京都で作成された南浅川の浸水予想区域図を見ますと、南浅川右岸の浸水区域が西八王子駅前から宗格院へ向かう通称馬場横丁で止まっています。 図の表示では、宗格院付近における浸水深は1~2mと見られますが、地形は当該地点から北~東の八王子市街中心部に向けて、急こう配で低くなっており、氾濫水があったとすれば、ここで留まることは考えられません。 これらから、国が作成した浅川本川の浸水予想区域と都が作成した南浅川の浸水予想区域が重なっているため後者の表示がされていないか、あるいは、南浅川の浸水予想を実施していないか、どちらかのように思われます。 宗格寺のある付近は、江戸時代に大久保長安が南浅川の氾濫流による、八王子宿中心部の洪水被害を防ぐため、有名な石見堤防を築造した場所であることからもわかりますように、八王子中心部の治水にとって大変重要な場所となっております。 千人同心組頭植田猛縉の『武蔵名勝図会』1823年(文政六)には、「天正の初めに北条氏八王子城居の頃、小仏川、椚田川出水して、今の散田新地(並木町)というところは川瀬となり、それより今の千人町通りを流れて、本郷村(元本郷町)の下より浅川へ流れ入りける由。その後、八王子城陥りし後に、城下町の亡民を今の八王子町へ引移されし後も、洪水またも島之坊宿辺(日吉町)より(水無瀬橋右岸直上流の霞堤部よりと思われる)市中に流れ入らんとせしかば、石見守下知を伝えて、由井領、小宮領、日野領の村々へ課せしめて町囲いの長堤を築けり。」とありますように、南浅川から元本郷町あるいは市中心部へと向かう洪水氾濫の記録も残されています。 このところ、幸いにして南浅川に大きな洪水被害は発生しておりませんが、昨今の異常降雨の多発をみるにつけ、今後、このような洪水が発生しないとは言い切れないと状況になっていることから、より精度の高い浸水予想情報の必要性はますます大きくなっております。 現在の浅川圏域の浸水予想区域図では、八王子中心部は浸水が想定される区域とはなっておらず、事実がそうであれば問題ありませんが、もし前述のような理由より、浸水予想の空白地帯(浅川の浸水はないが、南浅川の浸水は未検討)となっているとしたら重大な問題ではないでしょうか。 そこで、直轄による浸水予想区域と東京都による浸水予想区域がちょうど重なっております八王子市街地について、南浅川の氾濫による浸水予想がどのような状態になるかについて、正確な情報をお教えいただけると幸いです。 なお、水無瀬橋上流右岸では、現在も霞堤のようになっており、上流の高い堤防が途切れて、大出水時には洪水が容易に溢水しそうな部分も残されておりますので、上流右岸堤防を水無瀬橋まで取り付ける工事が必要なのではないでしょうか。

問い合わせ結果

東京都から回答があり、予想した通り「当該箇所については、直轄管理である浅川の流域であることから、シミュレーションの対象としておりません。」とのこと。八王子市の洪水ハザードマップで最も重要な、南浅川による八王子中心部への氾濫予測は実施されていませんでした。八王子市はこれで良いのでしょうか?


八王子市からの回答は、国と都の浸水区域の深い方をとって重ねたという趣旨だった。予想された通りではあったが、何にもわかっていない。そもそも都は八王子市街地の浸水予測を実施していないのだから、重ねようがない。八王子市の防災行政のレベルは、この程度のものか。

2016年7月3日日曜日

高濃度セシウムマイクロ粒子が明かす福島第一原発の爆発事故

高濃度セシウムマイクロ粒子(CsMPs)は、福島第一原発(FDNPP)内で発生した溶融炉心とコンクリートの反応(MCCI)について、新たな情報を保持している。爆発で放出された核物質のミクロンスケールでのプロセスを明確にするため、CsMPsに関して、電子顕微鏡技術を利用した系統的な微量分析を実施した。CsMPsの標本は、オートラジオグラフィーと走査型電子顕微鏡(SEM)によって、大熊町の水田土壌と東京杉並で採集された大気中の粒子から発見された。ガンマ放射線測定に続いて、集束イオンビーム装置を用いて、CsMPsを薄片にした。走査透過電子顕微鏡(STEM)が、ナノ分析に用いられた。その大きさ、134Cs137Csの放射能は、 それぞれ0.58-5.3 μm, 0.273-145 Bq, 0.207- 134 Bqであった。すべてのCsMPsは、Fe, Cs, Zn, Sn, Rb, K, Mn, Cl Pbを含む酸化Siで構成されていた。Csの濃度は、Cs2Oとして0.81-36 wt%であった。電子線の回析パターンは、拡散回析が最大であることが明らかになり、これは、アモルファス構造であることを表している。様々なナノ粒子の大きさは2-40 nmと特定され、Ag2Se0.5S0.5の結晶、テルル化銀そしてSnの金属ナノ粒子であった。これは、TeSeのような揮発性核生成物の一部が、Agとともに、大気中のナノ粒子を形成していることを示している。中心には数多くの気泡を存在し、MCCIの際にまき散らされたCO2H2Oが取り込まれた証拠である。CsMPsの表面と内部には、ナノ粒子が凝集した独特の構造が見られた。すでに気体として存在する可溶性Csの急激な混入とデブリから放出された大気中のナノ粒子の取り込みとによって、SiO(g)の凝縮が起こり、粒子が成長した。今後、高濃度セシウムマイクロ粒子(CsMPs)は、低揮発性放射性核種の周辺環境への拡散の、重要な経路の一つになる。


<引用元>
Goldschmidt Conference Abstracts 1253
Cesium-rich micro-particles unveil the explosive events in the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant

JUNPEI IMOTO 1 , GENKI FURUKI 1 , ASUMI OCHIAI 1 , SHINYA YAMASAKI 2 , KENJI NANBA 3 , TOSHIHIKO OHNUKI 4 , BERND GRAMBOW 5 , RODNEY C. EWING 6 , AND SATOSHI UTSUNOMIYA 1 1 Department of Chemistry, Kyushu University, Motooka 774, Nishi-ku, Fukuoka 819-0395, Japan 2 University of Tsukuba, Ibaraki 305-8577 Japan 3 Fukushima University, Fukushima, 960-1296 Japan 4 Japan Atomic Energy Agency, Ibaraki 319-1195, Japan 5 University of Nantes, Nantes 44307, France 6 Stanford University, Stanford, CA 94305-2115 USA

 Cesium-rich micro-particles (CsMPs) retain novel information on the molten core-concrete interaction (MCCI) that happened inside the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant (FDNPP). In order to elucidate the micron-scale processes of radionuclides release during the explosion, systematic micro-analyses were completed on the CsMP using a variety of electron microscopy techniques. CsMPs specimens were discovered from paddy soils in Okuma town and in atmospheric particulates collected at Suginami, Tokyo, by using autoradiography and SEM. Subsequent to gamma radioactivity measurement The CsMP was thinned by using a focused ion beam system. STEM was employed for nano-scale analysis. The size, 134Cs and 137Cs radioactivities were determined to be 0.58-5.3 μm, 0.273-145 Bq, 0.207- 134 Bq, respectively. All CsMPs were mainly composed of Si oxide associated with Fe, Cs, Zn, Sn, Rb, K, Mn, Cl and Pb. The Cs concentration ranges from 0.81-36 wt% as Cs2O. The electron diffraction pattern revealed diffused diffraction maxima, indicating the amorphous structure. Various nanoparticles were identified at the size of 2-40 nm; crystalline Ag2Se0.5S0.5, silver telluride and Sn metal nanoparticles, indicating that a part of volatile fission products such as Te and Se associated with Ag to form airborne nanoparticles. Numerous pores were present in the center, which is the evidence of entrapped CO2 and H2O sparged during MCCI. Surface and interior of the CsMPs exhibited unique texture of nanoparticles aggregation. Hence, condensation of SiO(g) proceeded by the immediate incorporation of soluble Cs already present as vapors and entrapment of airborne nanoparticles liberated from the debris as the particle grew. Still, the CsMP is another important route of dispersion of the lowvolatile radionuclides to the surrounding environment.

2015年9月30日水曜日

福島第一原発事故のあった平成23年度は、難病の認定者数が激増していた。

各年度の増加数を比較すると、平成23年度は2~3倍に激増していた。(難病情報センター資料)




疾患名平成20年度平成21年度平成22年度平成23年度
増加数件数増加数件数増加数件数増加数件数
ベーチェット病42017,346      34717,693 -40317,290 1,16118,451
多発性硬化症77713,43579214,22726514,4921,64816,140
重症筋無力症80616,43169417,12518917,3141,69519,009
全身性エリテマトーデス1,25156,27298157,253-99956,2543,29959,553
スモン-471,804-481,756-1281,628-201,608
再生不良性貧血1399,3011789,479-629,41773110,148
サルコイドーシス69319,27987120,15011820,2681,89322,161
筋萎縮性側索硬化症2928,2852078,492-868,4065868,992
強皮症、皮膚筋炎及び多発性筋炎1,99539,9701,67841,64858542,2333,60045,833
特発性血小板減少性紫斑病-21222,945-9222,853-63322,2201,57123,791
結節性動脈周囲炎7066,4597267,1854157,6001,3288,928
潰瘍性大腸炎7,728104,7218,585113,3064,549117,85515,688133,543
大動脈炎症候群1415,489835,572-1345,4383915,829
ビュルガー病-1617,789-1987,591-4447,1471357,282
天疱瘡2564,3412164,557914,6484375,085
脊髄小脳変性症1,16522,23999423,2335723,2901,75725,047
クローン病1,91729,3011,59030,89176131,6523,06934,721
難治性の肝炎のうち劇症肝炎-52579266-5621039249
悪性関節リウマチ1705,9051446,049-1585,8914116,302
パーキンソン病関連疾患6,34798,3566,044104,4002,237106,6379,899116,536
 1)進行性核上性麻痺--------
 2)大脳皮質基底核変性症--------
 3)パーキンソン病--------
アミロイドーシス571,323961,419861,5052311,736
後縦靱帯骨化症1,37527,8461,44529,29135629,6472,39632,043
ハンチントン病3476234796279848846
モヤモヤ病(ウィリス動脈輪閉塞症)64812,24164412,88510712,9921,47314,465
ウェゲナー肉芽腫症1401,511961,607641,6711631,834
特発性拡張型(うっ血型)心筋症1,12221,0271,10722,134-1122,1232,26324,386
多系統萎縮症51010,73738211,119-2311,09670111,797
 1)線条体黒質変性症--------
 2)オリーブ橋小脳萎縮症--------
 3)シャイ・ドレーガー症候群--------
表皮水疱症(接合部型及び栄養障害型)-103236329-1431523338
膿疱性乾癬611,599361,635441,6791441,823
広範脊柱管狭窄症2223,6353513,9862324,2185234,741
原発性胆汁性肝硬変90816,11294417,05624217,2981,75619,054
重症急性膵炎-81,131541,185-531,1324551,587
特発性大腿骨頭壊死症54512,80251413,31616013,4761,20414,680
混合性結合組織病3708,6583589,016129,0289119,939
原発性免疫不全症候群171,117451,162-151,1471391,286
特発性間質性肺炎4055,0206615,6812155,8961,1697,065
網膜色素変性症67925,43551725,952-65625,2961,63826,934
プリオン病10375494246849214506
肺動脈性肺高血圧症1171,1401321,2722881,5604091,969
神経線維腫症2872,7632272,9901223,1123023,414
亜急性硬化性全脳炎-193295-887491
バッド・キアリ(Budd-Chiari)症候群-12417248-1623229261
慢性血栓塞栓性肺高血圧症879771281,1051831,2883021,590
ライソゾーム病(ファブリー(Fabry)病含む) 886448673030760108868
副腎白質ジストロフィー-41679176-317314187
家族性高コレステロール血症(ホモ接合体)-----12021141
脊髄性筋萎縮症-----514105619
球脊髄性筋萎縮症-----686202888
慢性炎症性脱髄性多発神経炎-----2,3286582,986
肥大型心筋症-----2,2395402,779
拘束型心筋症-----18826
ミトコンドリア病-----764181945
リンパ脈管筋腫症(LAM)-----335104439
重症多形滲出性紅斑(急性期)-----481058
黄色靱帯骨化症-----9936391,632
間脳下垂体機能障害(PRL分泌異常症、ゴナドトロピン分泌異常症、ADH分泌異常症、
下垂体性TSH分泌異常症、クッシング病、先端巨大症、下垂体機能低下症)
-----11,7643,25315,017
合計32,036647,60431,731679,33527,385706,72071,458778,178